社長×専務対談

CROSS TALK

品質と信頼×その先にあるビジョン

濱田良雄

株式会社 誠製作所代表取締役

濱田祥平

株式会社 誠製作所専務取締役

お互いに人柄について

濱田

世間からはよく似た親子と言われます。性格は全然違うところがありますが、会社経営については、考えている方向は同じだと思っています。それはやはり、私どもの創業者 濱田武夫の思想が色濃く残っているではないかと思っています。

濱田

私には到底真似できないくらい「人たらし(愛嬌があり人懐っこい)」ですね。お客様や人に対して距離の縮め方が上手です。私は人見知りなところがあるので、努力はしているつもりですけど、まだまだ学ぶべきところが多いですね。社長みたいに嫌われる覚悟でも、人との距離の縮め方は、傍から見ていて上手だと思います。

濱田

そうですね。実は、これは自分で作ったものですね、若い時はまったく出来なかった。好き嫌いが激しく、かなり人見知りが激しかったので、自分で作ってしまった。

親子経営のメリット・デメリット

濱田

やはりメリットのほうですね。お客様もその面では安心感は持っておられるでしょう。持っているものは親子一緒ですから。

濱田

親子で仲が悪い会社が結構ありますし、デメリットになることもあるけれど、当社はメリットの方が大きくなったんじゃないですかね。
何かわからないことや予測が難しいことで相談できることが一番大きいと思います。ちょっとした相談とか、私の知らないことでも、社長がよく知っているジャンルもわかるので、聞いた方がいいと思ったことはすぐに聞きますね。他人だったら聞きづらいことでも、身内だから聞きやすいところもあります。

取り巻く環境変化をどのように乗り越えてきたか

濱田

本当に苦労したんですよ。利益確保するために、何かできるかを考えた末、韓国調達が一つの新しい道だったと今は思います。当時はいろいろ反対意見がありました。しかし先代は、国内の取引先に対して発破をかけてくれたことで、後押しをしてくれました。
相手先を吟味して選定したことで、韓国調達はお客様が非常に評価してくれるようになりました。技術と信頼関係で成り立っています。

濱田

今ではお客様からの見積り依頼が、韓国調達前提の図面が送られてくるようになりました。当社でやりますというと、逆にびっくりされるぐらいです。

濱田

先ほど言ったように、韓国調達はまず当社に依頼して、当社でチェック・検査するという、「メイドインジャパン」ではないが、「メイドバイジャパン」といえるような体制にはしています。

今後の誠製作所が目指すありたい姿について

濱田

日本全体で考えると、世界的にもそうかもしれないが、高度なハイテクはAIによって、人間が入る余地がだんだんなくなってくる。高度なローテクしか残らないような気がしています。そのあたりをこの業界の中で見つけられる技能集団になりたい。
取引先でも若い優秀な方が多くいます。結局は伸びている会社が残りつつあるので、掘り起こしていかないと、私たちの生きる道はない気がしています。

濱田

社長が言ったことと変わりなく同じ考えです。
そんな背伸びしたことは言うつもりもなくて、人の手でしか処理できない作業は残されると思う。今後、今ある人的資源でもっと優秀な人を採用していきたい。

濱田

私が元気な間に無茶しないと、自分くらいの歳になったらできなくなりますからね。
無茶する時期(おっちょこちょいでハチャメチャな時期)は絶対必要だと私は思っています。健全、堅実だけを考えると自分も小さくなるし、会社も小さくなってしまう。だから難しいけど、おっちょこちょいという言葉がピッタリで、それとは逆にある部分は一つ徹底してやる。
細かい部分を徹底して、概ね合意では駄目なときが将来絶対くるので、ある部分緻密さも必要になる。
とにかく大きく伸ばしていきたいですね。延ばすことを考えるなら、日本で売ることを考えたら駄目です。

濱田

冒険はしないといけないとは思う。言葉の壁はあるが、今後は欧米向けの部品を手掛けたい。内製に力を入れるよりも、先にそうしたことを手掛けるべきという思いは元々あったので、ぜひ実現したいですね。

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